20200405

アーサー王ロマンス』ちょっと読んだ

『英語学入門』ちょっと読んだ

木澤佐登志『ニック・ランドと新反動主義』読了

 

・『ニック・ランド』、偏見からあまり期待していなかったのだが、良書だった。

 

・この本を読んで思ったのは、資本主義の「外」を目指そうと試みる者の多いこと。そんなもの、無いのではないかと思わずにはいられない。その点で私はマーク・フィッシャーの立ち位置に共感する。しかし、確かに彼の『資本主義リアリズム』は面白く読めたのだけど、絶望の最中にこそ希望があり得るのだ的な締め方には納得いかなかった (うろ覚えなので読み返すべきかもしれない)。そんなものも、無いのではないか。

 

・『闘争領域の拡大』。昨日読み終えたのにもう名前を忘れたあのモテない男。主人公に唆されてイケてる男女を刺し殺そうとするが、道徳的判断によって、あるいは怖気ついて断念する。その後彼は事故死する。そんな記述があったような気もするが、ウエルベック的世界の中には、真剣に向き合ってしまったがために死ななければならない問いがあるようだ。資本と欲望。そこに真剣に疑問を抱いたまま生きることは叶わない。狂気に陥るか、死を選ぶか。要するに「外」に出ろというわけだが、そこにハッピーなものは何もない。